学びの赤ちゃん学習帳

どんな赤ちゃんでも通れる門 自己記録用

【映画】“ドント・ウォーリー”(暴走 車椅子はどこにたどり着くのか)

もっと若く感性豊かな頃に見ていたら、号泣していたかもしれない涙腺に厳しい映画。

ジョン・キャラハンという実在の漫画家の生涯。

主人公ジョンは、自己中で、介護人を困らせ、ソーシャルワーカーに暴言を吐き、車椅子で街中を猛スピードでぶっ飛ばす、迷惑障害者。友人の飲酒運転、同乗の本人も飲んでいた挙句の自動車事故で、車椅子になったのは自業自得と言えばそれまでだが、ジョンには酒浸りにならなければいられないわけがあった。

アルコール依存症

ジョンは出自に問題を抱えていた。養子のジョンは養親と一緒に住みながらも、本当の家族になれない寂しさを抱え、少年の頃から酒を飲んでいた。その境遇に同情するなどとは言ってはならないだろう。他人には決して分からないであろう、その孤独。

自動車事故の後、断酒の自助会に行き、話を聞き話をし、また大学に通うことで少しづつ自信を持ち始め、自暴自棄な生活から離れ、不自由な手で漫画を描き始める。

映画中の漫画の主張には、差別だとも取れる、どぎつい皮肉や風刺が多いため、私には首を傾げるようなものもあったが(私は頭が硬いのだ)、絵のポップさ、可愛いさに魅かれ、実物の絵を見ることは出来ないのか、本は出版されていないのかと、ググりたく検索したところ、Amazonで本が売っていた。日本のAmazonで買える。原書のようだ。そこでご本人であろうジョン・キャラハンの写真が見れたのだが、なかなかハンサムな男性だなどと浮かれた感想を持った。

映画を最後まで見ればジョン・キャラハンの写真が見れる。私はジョン役のホアキン・フェニックスが好きなのだが、キャラハン本人の方がキリッと役者然としていると感じた。

ストーリーの中で、自助会のリーダー、ドニーという人が鍵になる。ジョンにずっと付き添い話をしてくれる。この人の温かさもジョンの立ち直りに一役買っていたと思う。

号泣していたかもと冒頭で書いたが溢れそうになった涙は決して感動ではない。悲しくもあり嬉しくもあるような複雑さだ。

迂闊に感動したなどとは言えない作品だった。

 

ドント・ウォーリー (字幕版)

ドント・ウォーリー (字幕版)

  • 発売日: 2019/10/18
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